ステップ 3 / 4読了目安: 約8分

3.整理・分析

集めた情報を整理して考える

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このステップで何をするか

②で集めた情報を、ただ並べておくのではなく、比較したり分類したり結びつけたりしながら意味を読み取ります。集めた情報のうちどれが本当に問いに効くのかを見極め、関係を整理し、問いに対して「自分はこう答えられそうだ」と言える形に組み立てる段階です。最終的に手元に残すのは、問いに対する答えの骨組み(主張と、それを支える根拠)です。

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このステップが大事な理由

情報は集めただけでは答えになりません。集まったメモや数字をそのまま貼り合わせても、みなさんの考えが伝わる文章にはならないからです。

集めた情報の中には、似ているもの・反対のもの・つながっているものが必ず混ざっています。これらをいったん並べ替え、見比べ、関係を考えることで、はじめて「問いに対して自分はこう答えられそうだ」という主張の骨組みが見えてきます。文科省も、このステップは学校現場で手薄になりがちと指摘しています。情報を「集めて終わり」にせず、自分の頭で意味づける時間を必ず確保してください。

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具体的な進め方

整理・分析は、大きく3つの動きで進みます。順番は前後しても構いませんし、行き来しながら進めても問題ありません。

  1. 1取捨選択するまず、集めた情報を全部使おうとしないことが大切です。問いに直接効く情報か、参考程度の情報か、関係が薄い情報かを見分けます。外した情報も完全に消さないでください。後で見返すと別の意味が見えてくることがあります。
    • 集めた情報を一覧にして見渡す
    • 問いと仮説をもう一度書き出し、その横に並べる
    • 「この情報は問いにどう答えるか」を1行ずつ書く
    • 答えに関係しないものは外す(捨てるのではなく別にしておく)
  2. 2整理する(分類・並べ替え・関連付け)残した情報を、見て分かる形に並べ直します。頭の中だけで考えず、付箋・表・図にして手元で動かすと整理が進みます。気づいたことはそのつどメモに書き加えていきましょう。同じ情報でも、並べる順番や分け方を変えると違う傾向が見えてくることがあります。一度で正解にたどり着こうとせず、何度か並べ替えてみてください。
    • 分類: 似たもの同士でまとめてグループにする
    • 比較: 2つ以上のものを並べて、違いや傾向を見る
    • 関連付け: 「Aが起きるとBが起きる」のような原因と結果、または「Aが増えるとBも増える」のような連動を見る
  3. 3主張の骨組みをつくる整理が進んだら、問いに対する答えを文にしてみます。ここで書いた主張と根拠が、次の「④ まとめ・表現」で発表する中身の土台になります。立てた仮説と違う答えに行き着いてもかまいません。むしろ、集めた情報が仮説を裏切る方が、新しい発見につながることが多いものです。
    • 問いに対して現時点でどう答えられるかを1〜2文で書く
    • その答えを支える根拠を3つ前後選び、どの情報・どの調査から出たかを書き添える
    • 反対の見方や、答えが弱くなる情報があれば一緒に書いておく
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使うとよい方法・ツール

整理・分析には、昔から使われている方法がいくつかあります。すべてを使う必要はなく、問いの種類や、集めた情報の形に合わせて選びましょう。1つの方法で足りなければ、組み合わせて使ってもかまいません。

方法どんな時に使う一言で
KJ法(付箋でグループ化)バラバラの意見・気づきを分類したい時似たもの同士を寄せて見出しをつける
比較表複数のものを同じ観点で並べて違いを見たい時縦に観点・横に対象を並べる
関係図(マインドマップなど)物事のつながりや因果を見える形にしたい時線で結びながら考えを広げる
表・グラフ数字の傾向や割合を読み取りたい時棒グラフ・円グラフ・折れ線で形にする
クロス集計(かけ合わせて見る)アンケートで「学年ごとの傾向」など2つの軸で見たい時縦と横でかけ合わせて表にする

集めた情報には、言葉で書かれたもの(インタビューの記録・観察メモ・自由記述など)と、数字で表せるもの(アンケートの回答数・計測値など)の2種類があります。言葉の情報は、似たもの同士をまとめて見出しをつけるやり方が向きます。一方、数字の情報は、表やグラフにして全体の傾向や割合を見るやり方が向きます。両方が混ざっている時は、それぞれの方法を組み合わせ、最後に「言葉から見えたこと」と「数字から見えたこと」をつなげて読み解いてみてください。どの方法を使うにしても、はじめからきれいな図表を目指す必要はありません。手書きや付箋など、自分たちが動かしやすい形で始め、見えてきた関係に合わせて整え直していくのが現実的です。

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つまずきやすいポイント

「集めた」で止まってしまう

メモや資料を並べただけで満足してしまい、「考える」に進めない状態です。並べた後に必ず「ここから何が言えるか」を一文で書く習慣をつけてください。

結論ありきで都合よく解釈する

自分の仮説に合う情報だけを拾い、合わない情報を見なかったことにする状態です。仮説と反対の情報も必ず書き出し、なぜ違うのかを考えましょう。

一面的にしか見られない

一つの立場・一つの数字だけで結論を出してしまう状態です。別の立場・別の年代・別の地域など、見る角度を意識して増やしてみてください。

数字をそのまま信じてしまう

グラフや割合は、母数(何人に聞いたか)や聞き方によって印象が変わります。「何人中の何人か」「いつ・誰に聞いたものか」を必ず確認してから使いましょう。

整理に時間をかけすぎる

きれいに並べることが目的になってしまい、肝心の主張作りにたどり着けない状態です。粗くてもよいのでいったん主張まで書き、後から戻って整理し直す進め方が現実的です。

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身近な例で見てみる

「うちの学校の図書館の利用者が減っているのはなぜ?」という問いに対し、集めた情報を整理してみました。アンケートの自由記述を付箋にして似たものでまとめると、「開館時間が合わない」「読みたい本がない」「居づらい」の3グループが見えました。さらに学年ごとにかけ合わせて見ると、「居づらい」と書いたのは1年生に多いと分かりました。図書委員へのインタビューと合わせて、「1年生にとって入りづらい空気」が利用減少の一因では、という主張の骨組みができました。

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次のステップへ

このステップで手元に残った主張と、それを支える根拠(情報と出典つき)を、次の「④ まとめ・表現」に持っていきます。次のステップでは、誰に・何のために伝えるかを決め、主張と根拠を相手に届く形に組み立てて発表し、聞き手との対話を通して考えをさらに深めます。整理・分析で書き出した主張の骨組みが、そのまま発表資料の骨格になります。

次のステップ

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まとめ・表現

わかったことを伝える